学級崩壊した後の学級担任

1度だけ、自分のクラスが崩壊した経験がある。ただ、若い時で、記録もちゃんと取っていないし、その時は必死になっていたので、いったい何が原因で起こったのか不明である。諸先輩方には連日いろいろアドバイスをいただいたが、結局、収束には至らなかったような記憶がある。

その後の長い教師生活の中で、学級崩壊を間近に見た経験がある。それをここで書きたい。

最初はある、教育に非常に熱意のある、若い女の先生のクラスで起こった。
転勤してきたばかりで、学校や子どもの様子をよく知らない。それなのに、5年生を担任した。
教育に対して非常に熱意のある先生だ。クラスはこうでなければならない、子どもと子どもの関係はこうでなければならない、ということで指導されていた。友だちとは仲良くするものでしょ、力を合わせあうものでしょ、ということを真っ直ぐに子どもに言っていた。
勉強についても熱心に取り組まれていた。力の弱い子どもには、やさしいドリルを別に作ってやったり、放課後遅くまで勉強をみてやったりしていた。何度か、理科(算数)のここ、むずかしいでしょ。どうにかやさしく教える手だてはないものでしょうか、と質問を受けたことがある。
中休みに子どもと一緒によく遊んでいた。
ところが、6月頃から学級がうまくいかなくなった。相談も受けた。
原因は、熱心すぎることにあると思った。上に書いたように、この先生には子どもはこうあるべきだという強い思いこみがあって、それに合わない子どもに強く指導する傾向があった。それが、少しのことでも強く指導するものだから、子どもの方でだんだん先生から離れていったわけである。
もう少しゆとりをもたれたら、というアドバイスは差し上げたが、先生の人柄からはそれを認めるわけにはいかないようだった。一端敷いた路線を変更することは確かに危険である。
で、先生は病休を取られ、翌年の3月には他校へ転勤された。
熱心な先生が転勤されたことは大変残念だった。